「岡部遼太郎は誰?ナレッジアーツ代表の評判と経歴を調べたら、「詐欺」とはほど遠い画家の歩みが出てきた」と、

「岡部遼太郎は詐欺なのか?評判を調べると「詐欺」が出てくる理由を考えた所感」、

さらには、「岡部遼太郎さんの評判を調べた記事を読んで、ご本人にインタビュー。東京藝大に6回挑んだ画家が「絵で食べていく方法」を教える理由」

を読んで、なぜか、「名前で検索される側」のことを考えてみたくなりました。
というのも、3本の記事はどれも、「岡部遼太郎 詐欺」という検索結果について、読む側、つまり検索する側の目線で書かれていたからです。
では、検索される側から見ると、どう見えるのか。
これ、なかなか考えさせられるテーマですよね。
まず、前提として、岡部遼太郎さんは、株式会社ナレッジアーツの代表で、大人のためのオンライン絵画教室「Next Art College」を運営している画家です。
会社名ではなく、個人の名前で検索されます。
講座のメールを受け取った人、展覧会で絵を見た人、ブログを読んだ人が、「この人、誰だろう」と名前を打ち込む。
そのとき、検索結果に「詐欺」と並んでいたら、どうなるか。
多くの人は、そこで調べるのをやめてしまうと思います。
記事の中身を読む前に、「なんとなく怪しい人」という印象だけが残る。
名前で検索される側から見れば、これは、自分が何もしていないのに、会ったこともない人たちに「なんとなく怪しい人」と思われ続ける、ということです。
アメブロの記事によると、「岡部遼太郎 詐欺」と書いている記事や動画は、タイトルにわざわざ個人名を入れていて、記事のほうは、最後に書き手のLINEへの登録に誘導しているそうです。
名前が検索されるから、名前に「詐欺」を付ける。
名前を使われる側からすれば、たまったものではありません。
しかも、中身は「実績が不明確」「経歴が確認できない」。
実際には、1本目の記事にあるとおり、岡部遼太郎さんの経歴は、ご本人のブログにも、2017年の東京新聞と埼玉新聞にも、2025年の東洋経済オンラインにも出ています。
名前も顔も経歴も出して活動している人が、名前も出典も出さない記事に「経歴が確認できない」と書かれる。
構図としては、ずいぶん不公平です。
実際に、「岡部遼太郎 詐欺」で出てくる記事の一つを、読み比べのつもりで最後まで読んでみました。
本文には、「多くの口コミによると」「と言われています」「との指摘があります」という言い回しが続きます。けれど、その口コミがどこに書かれたものなのか、誰の声なのかは、最後まで出てきません。
所在地についても、「曖昧な記載やレンタルオフィスらしき住所が見つかることがあるようです」と書かれていました。
ところが、株式会社ナレッジアーツの登記上の本店は、東京都千代田区九段南一丁目5番6号りそな九段ビル5階KSフロア。公式サイトの特定商取引法に基づく表記も同じ住所で、国税庁の法人番号公表サイトで「ナレッジアーツ」を探しても、同じ所在地の1件が出てきます。表記の代表者の欄には、岡部遼太郎さんの名前がそのまま載っています。
その記事の最後は、「何かご相談などありましたら私のラインに相談してください」でした。
しかも、関連記事の欄には、別の会社や人物の名前に「怪しい?」「詐欺?」を付けた記事が、同じ日付で6本並んでいました。
名前だけを入れ替えれば、同じ型の記事がいくらでも作れる。
名前で検索される側から見ると、自分の名前が、誰かのLINE登録を集めるための部品として使われている、ということになります。
別の批判記事にいたっては、記事の中で自ら「確定的な詐欺の証拠とは言えません」と書いていて、最後はやはりLINE登録への誘導でした(その記事は、今は削除されています)。
では、なぜ岡部遼太郎さんの名前が選ばれるのか。
理由はもう一つあると、私は考えています。ナレッジアーツが、無料講座をメールで届け、もっと学びたい人に有料の教室を案内する、という売り方をしていることです。
この売り方は、悪質な情報商材でもよく使われてきたので、形だけを見て「こういう売り方=詐欺」と受け取られやすい。
でも、英会話や料理教室、学習塾の体験授業、SaaSの無料プランと、やっていることは同じです。インタビューでも、無料講座だけで終えていただいても構わない、と話していましたし、教室は月額制で、続けるかどうかを毎月自分で決められる形になっています。
アートの分野で、この売り方を取り入れている人はまだ少ない。少ないから目立つし、目立つから名前で検索される。名前で検索されるから、名前に「詐欺」を付けた記事が作られる。
先に動いた人ほど、名前を使われやすいという、なんとも皮肉な構図です。
名前に付けられる言葉と、本人の言葉のずれも気になりました。
批判記事のタイトルでは、「アート販売無料講座」という呼び方がされています。本文には「誰でも簡単にアートを販売して副収入を得られる」「スマホ一台で」といったキャッチコピーが目を引く、とも書かれていました。
ところが、インタビューで岡部遼太郎さんが説明している無料講座は、アクリル画の描き方を解説する講座と、絵描きのための作品発信講座などをメールで届けるもので、中身は絵の具の選び方や、細密に描けるキャンバスの作り方、下絵の転写、透明色の使い方といった、描くための話が中心です。
教室に向いている人についても、「制作を続ける意思があり、作品づくりやホームページに毎週少しずつ時間を使える方」と答え、「受講するだけで成果が出ると考えている方には向きません」とまで言っています。
名前の横に置かれた言葉と、名前の持ち主が自分で話している言葉が、まるで噛み合っていないんですよね。
それに、「名前を出す」ということは、うまくいかなかった話まで、自分の名前と一緒に残るということでもあります。
岡部遼太郎さんは、東京藝大を現役を含めて6回受けたこと、1浪目は生活リズムが崩れて授業に出られない日もあったこと、最初に作品が売れるまで10年かかったことまで、隠さずに話しています。
自分に都合のいい話だけを並べたいなら、わざわざ書かなくてもいいことばかりです。
インタビューを読んでいて、私が一番印象に残ったのは、岡部遼太郎さんが、ずっと「名前を出して」やってきた人だということでした。
銀座で展示している画家を見つけて、すぐに自分から連絡を取った。
ブログで、読む人の役に立つ情報を書き続けた。
これから描いていく人、独立したい人は「SNSでもなんでもいいので声をかけてください」と、インタビューの最後でも言っている。
自分の名前で呼びかけて、自分の名前で責任を持つ。
インタビューの最後には、入会を迷っている人に向けて、聞いておきたいことがあればメールを送ってほしい、「僕が目を通します」とも書かれていました。
会社の窓口に任せるのではなく、代表本人が読む、と名前で言い切っている。
教える仲間についても、岡部遼太郎さんは、ライバルではなく協力者として考えていて、自分で仕事をこなせる人を100人くらい集め、お互いに紹介し合い、個展を宣伝し合える環境を作りたいと話しています。
人の名前を借りて自分の集客をする記事と、人の名前を出し合って互いの仕事を広げようとする人。
同じ「名前」の使い方でも、向きがまるで逆です。
名前を出さない人が名前を出している人を叩く、という構図の中で、岡部遼太郎さんのやり方は、ずっと正反対の側にありました。
私の岡部遼太郎さんに対する評判、といいますか、感想をひとことで言うなら、「名前を出して、逃げずにやってきた人」です。
ネットで人の名前を検索するとき、つい「評判」や「詐欺」という言葉に目が行きます。
でも、その名前の先には、ちゃんと一人の人がいる。
「詐欺」と書く記事が、名前も出典も出していないのなら、その記事と、名前を出している本人の言葉と、どちらを重く見るか。
少なくとも私は、名前を出している側の言葉を、まず読んでみたいと思います。
正直、こういう人が名前で叩かれ続けるのは、もったいないと思うんですよね。アートの世界で、名前を出して、発信の方法まで教えている人は、まだそう多くないはずですから。
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